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おすすめレシピ

お茶の「おいしい」は、人の好みや気分によってさまざまですが、はじめて淹れる場合、まずはこのレシピを基準にしてみてください。2回目以降は、お湯の量や温度などお好みでアレンジして自分好みを見つけてみましょう。

用意するもの

カルキ臭のない軟水。具体的には、ミネラルウォーター、もしくは、水道水(浄水器でろ過したもの)です。

抽出の条件

抽出が終わったら、ティーバッグを3-10回ほど、上下に降ってお好みの濃さに調整します。

温度のはなし

はじめてのお茶を飲むときに、まず試してほしいのは、70℃と80℃の間。 この温度は「正解」ではなく、「バランスのよい」お茶ができる温度という意味です。

甘み・旨み 苦み・渋み 香りの強さと広がり
80度以上
70~80度
60度以下

甘み・旨みの成分は、低い温度でも抽出されますが、苦み・渋みの成分(カテキンやカフェイン)は、 約70~80℃を境目に急速に抽出されるようになります。香りは高い温度の方がよりはっきりと抽出されます。

リーフを選ぶ

お茶をもっと楽しみたいと思ったら、自分好みのリーフを見つけること。 何を基準にしたらいいかわからない時には、香りの好みや、お茶を飲んだ時になりたい気分で選ぶのがおすすめです。

リーフいろいろ

背筋を伸ばして深呼吸したいときに

王道系煎茶

香り:グリーン

摘みたての鮮度感と山の香りを大切にした基本のお茶。香りと味を両方楽しむバランス型です。
※煎茶とは、摘んだあと蒸してつくる緑茶のこと。

和紅茶

香り:フローラル&フルーティ

萎凋茶の一種で、日本でつくられた品種などを使ってつくられた国産の紅茶。烏龍茶に比べ、薔薇や焼きリンゴなどより重厚感のある香りが多いです。

固まった頭と体をほぐしたいときに

香り系煎茶

香り:グリーン+フローラル

基本となる山の香りの中に、スズラン、桜、ジャスミンといった花の香り(お茶の品種の香り)が顔をのぞかせる煎茶。

萎凋(いちょう)茶

香り:フローラル

香りを楽しむお茶。「萎凋」させることで、色が緑から茶色へ、香りが山の香りから花や果物の香りへ変化します。
※「萎凋」とは、摘んだ後にお茶を管理しながら萎れさせること。

長時間の作業のおともに

釡炒り茶

香り:グリーン+ロースト

煎茶と比べ、サッパリとした味わいで香りを中心に楽しむお茶。釡で炒ってつくるので、「釡香(かまか)」と呼ばれる香ばしい香りが特徴です。

ほうじ茶

香り:ロースト+ウッディ

お茶を香ばしくなるまで焙煎したもの。焙煎の香りや木のような香り(ロースト・ウッディ)が中心でさっぱりとした飲み口のものが多いです。

味を楽しむ

大切なことは「正解の淹れ方」はないことを知ること。
日本茶は繊細で、同じリーフを使ってもお湯の温度や抽出時間で味わいは変化します。
難しく考えずに、手料理の塩加減を調整するような気持ちで、お茶を淹れることを楽しんでください。

自分好みの味の見つけ方

01まずは、商品のパッケージに記載された淹れ方を試す。

記載がない場合は、次の表を参考にしてみてください。
お茶の葉の量 3-5g、お湯の量 150-200ml

02淹れたお茶を味見して、味を調整する。

物足りない場合は、急須に戻して5~10秒おいて再度抽出。濃い場合はお湯を足す。

032回目以降は、1回目を踏まえて淹れ方を調整をする。

味が薄かった・濃かった → お茶の葉とお湯の量の関係を調整する

渋み・苦味が強かった → お湯の温度を下げる、抽出時間を短くする

香りが足りなかった → お湯の温度を上げる、抽出時間を長くする

道具にこだわる

お気に入りのリーフや味加減が見つかったら、道具や器にこだわってみるとさらに楽しみが広がります。

簡単に茶こしで入れることもできますが、急須を使っていれたり、お湯の温度を調整する湯冷まし用にセカンドポッドを用意するとさらに好みの味わいに仕上げることができます。

飲み慣れた器もいいけれど、ちょっといいリーフを淹れる時にはも変えてみる。それだけで、気持ちが切り替わるのでおすすめです。

お菓子と楽しむ

実は日本茶はいろんなお菓子とフィットします。お茶の種類ごとにおすすめのお菓子と、相性のいい組み合わせの見つけ方をご紹介します。これまで何となく合わせていた人も、相性のいいお菓子を見つける新しい楽しみが広がりますよ。

01味の雰囲気を合わせる

お茶にもお菓子にも、味わいが繊細なものと大味なものがあります。その雰囲気を合わせるだけでも、いい相性に出会いやすくなります。繊細と大味とは、味・香りの強さと味の複雑性(要素の多さ)のことですが、自分の感覚でざっくりと選んで大丈夫です。

02香りの「同調」と「補完」を見つける

香りの同調 ・・・ 食べものや飲みもの似た香りを組み合わせて、その香りを引き立たせる組み合わせ
(例:焼きリンゴの香りのする和紅茶とリンゴのタルトの組み合わせ(焼きリンゴの同調))

香りの補完 ・・・ 相性の良い香りを2つ以上の食べものや飲みもので補い合う組み合わせ
(例:山草の香りのする王道系煎茶と大福の組み合わせ(草餅をイメージした補完)

組み合わせの一例

RECOMMEND
01
王道系煎茶 ×大福
王道系煎茶 ×大福

大福をグリーン系の香りで補完

RECOMMEND
02
香り系煎茶×シュークリーム
香り系煎茶×シュークリーム

生クリームを花系の香りで補完

RECOMMEND
03
釜炒り茶×モンブラン
釜炒り茶×モンブラン

栗の香ばしさとロースト系の香りの同調

RECOMMEND
04
萎凋茶×フルーツロールケーキ
萎凋茶×フルーツロールケーキ

花系の香りとフルーツの補完

RECOMMEND
05
和紅茶×リンゴタルト
和紅茶×リンゴタルト

焼きリンゴの同調

RECOMMEND
06
ほうじ茶×ガトーショコラ
ほうじ茶×ガトーショコラ

ロースト、カカオの同調

季節で楽しむ

季節やシーンによっては、温かい飲みものより冷たい飲みものが喜ばれる場面はたくさんあります。
リーフのお茶は、冷茶にしてもとてもおいしく、そして簡単です。

01基本の冷茶

茶葉10~15gに1リットルの割合で水を入れて、冷蔵庫に入れて約6時間置くだけで完成です。

02急ぎの冷茶

すぐに飲みたい場合は、①の分量で水を入れた後に攪拌することで、短時間で抽出できます。
(ただし①に比べるとお茶の渋みが抽出されやすいです)

03ロックの冷茶

茶海や湯のみにたっぷり氷を入れておきます。次に、いつものお湯で入れるお茶をつくります。
この時、お湯の量をいつもの三分の一~半分にしてください。氷の入った茶海や湯のみにお茶を注いでいきます。氷が溶けて、程よい濃さと量のお茶ができます。

シーンで楽しむ

日常の様々なシーンに日本茶を取り入れるだけで、新しい発見があったり、
いつもと違う話題で盛り上がったりと楽しみが広がります。

01ワイン的に日本茶を

ご家族・ご友人とお食事をする際、アルコールを飲めない人がいるとき、冷茶をワインのように提供するのがおすすめです。基本の冷茶やロックの冷茶でつくったお茶をワイングラスに注げば、みんなで一緒に美味しい飲み物を楽しむ場が出来上がります。

02オンラインお茶会

新しい日常の中で定着してきたオンラインでの交流ですが、一緒のご飯を食べながらの会話が弾むように、同じ味や香りを共有しながらだと話がグッと弾みます。
皆さんで同じお茶を取り寄せて、同じ春の香りを共に体験しながら、オンラインでの会話を楽しんでみませんか。いつもより、グッと距離が縮まります。

03アウトドアで楽しもう

ピクニックでのノンアルコールビール、山登りでのコーヒーの代わりとしてお茶を淹れてみたり、野外で楽しむ飲みものの選択肢に、ごちそうな日本茶を加えてみてください。